「…うーん…眠い…」
季節は春。ぽかぽかとした日差しが窓から差し込んで、室内はちょうど眠くなる温度。ふかふかのソファーに沈むように座っていたフォックスは、そのまま眠ってしまいそうだった。別に昨夜遅くまで起きていたわけでも、今朝早く起きたわけでもないし、特に疲れているわけでもないけれど、あたたかい春は、フォックスを深い眠りの世界へ引き擦り込もうとしていた。
「フォックスー、いるー?」
いまにも完全に眠りの世界に入りきってしまいそう、というときに、フォックスをそこから引っ張りあげたのは、ドアの外からの呼び声だった。声の主はリンク。いるけど、と返事をして、ゆらゆらと椅子から立ち上がり、ドアに向かった。
「なに?」
「あの、えーと電子レンジっていうの?オレよくわかんないんだけど…それがなんか動かなくなっちゃってさ、フォックスなら直せるかなって思って。てか、寝てた?」
「寝てはないけど、寝そうだった」
「そう、起こしちゃって悪いね。なんか眠そうだったからさ」
少し申し訳なさそうに、さわやかに彼は言った。彼はいつもさわやかな人だと思っていたけれど、だんだん眠気は遠くに退いて行っているとはいえまだどことなくしゃっきりしていないフォックスから見ると、いつも以上にまぶしいくらいに爽やかに見えた。

 「…これでよし…っと」
リンクに連れられて部屋からキッチンに向かい、問題の電子レンジと格闘すること数十分。眠気はすっかり醒めきって、故障の程もたいしたことは無かったから、すぐにいつものように使える状態に戻った。
「多分これで大丈夫だと思うよ。もしまた動かなくなったりしたら、言ってくれればどうにかするよ」
「すごいなぁ。ありがとうね!」
リンクはフォックスにすごく感心しているようだった。
「オレの世界には、あんまりこういうのはないんだよね。フォックスがいた世界には、もっとすごいものがたくさんあるんだろう?」
フォックスは、スターフォックスのメンバーが、アーウィンに乗って広い宇宙を所狭しと飛び回り、グレートフォックスに援護されながら、敵の艦隊を撃墜しているような様子を思い浮かべた。
「うーん、まぁ、そうだね」
「なんか、違う世界、って言われても、いまいち実感わかないよなぁ。オレとフォックスが全然違う世界に住んでたっていうのは、わかるんだけどさ」
「オレたちだけじゃなくて、ここにいるほかの皆も、全然違う世界にいたんだろ?」
アーウィンで宇宙中を飛び回ったって、まだまだ知らない世界の方が多いのだ。移動手段が土管だったり、なんでも吸い込むピンク色の丸い生き物だったり、信じられないようなことが平気で起こっているような。
「うーん、すごいなぁ。あーなんか頭が追いつかないわ。あ、そうそう、直してくれたお礼なんだけど」
思い出したようにリンクは笑っていった。
「今度この直してもらった電子レンジでなにか料理を作ってあげよう!…あ、」
そういった後で、リンクはなにか思い出したようだった。なに?と、フォックスは視線で聞いた。
「それとも、一緒に乱闘でもするかい?」










 白羽様より相互記念小説を頂きましたー!
 とってもほのぼのとしてて素敵です! リンクもフォックスも可愛いです♪
 それぞれ違う世界の住人でも、こうして話をすると楽しいですよね★
 頭の中で自然とバーチャル化するお話で大好きです!
 白羽様、有難う御座いました!