Satans Creator








「おーおー、楽しんでるみたいだね」

 ガフィとクルヴィを背中に乗せたマントデークは、高速道路を走るマリオやC・ファルコン達を上空から見下ろしていた。
 C・ファルコン達のマシンの上に設置されている爆弾は、止まろうとすると爆発してしまう仕組みだ。そして見た目は普通の爆弾でも、中身は複雑な見えない構成で、無理に解除しようとするとそれも爆発に繋がってしまう。そうとなれば走り続けるしかない。
 そんな状況の中にいる彼等はいつそれらを爆発させるのか、クローン達は楽しみで仕方がなかった。

「このままじゃ、目的地にたどり着いたとしても、止まることが出来ないじゃないか!」

 フォックスは悔やみながら叫んだ。

「! 前に車だ」

 リュウは声を出した。前を見ると、複数の車が前を走っている。

「本来はこちらが避けるべきだが、願わくは、相手が避けてくれることだな」

 スチュワートは言った。
 そして五台のマシンはスピードを上げた。段々近付くと、前の車は左右に避けてくれた。中には避けてくれない車もあるが、C・ファルコン達はこちらが避けようとした。しかし車はC・ファルコン達のマシンを妨げようとあちこち動き回っていた。

「な、何だコイツ!?」

 ジャックは苛立った。彼の気持ちは他のパイロット達も同じだろう。

「! ピカッ!」

 ピカチュウは怒りの顔になり、前の車を睨む。マリオとC・ファルコンも、同じ目の色をしている。

「C・ファルコン! 彼奴は正か……」
「ピカァ!」
「ああ。奴はギガ軍の一人だ! そして、後ろのマシンもなっ」

 後ろからも、前と同じマシンが数台、いつの間にか現れていた。

「挟み撃ちにして無理矢理減速させる気だ!」

 ジェームズは後ろのマシンに振り向いた。

「チィ!」
「ジャック!」

 ジャックは、黄色い稲妻がトレードマークの青いマシン──アストロロビンをスピンさせた。後ろのマシンに向かうと、アストロロビンの攻撃を受けたマシン達は次々と破壊されていった。

「ジャック、急げ! ブーストだ!」

 リュウは叫んだ。だがそう言ったと同時に、ジャックのマシンからカウント音が聞こえた。皆が正かと思う一方、ジャックは冷静だが、軽く舌打ちしていた。

(どうやら減速し過ぎちまったみてぇだな)
「ジャック!!」
「ピカァ! ピカピー!!」

 マリオ達は、ジャックが映っている小さなモニターに向かって叫んだ。だがジャックは笑って親指を立てた。

「俺の事は心配すんな。後は頼んだぜ!」

 そう言った直後、マリオ達の後ろから爆発音と爆風が発生し、笑顔なジャックのモニターに砂嵐が現れたと思いきや直ぐに消滅した。

「ジャックー!!」

 全員は叫ぶが、本人からの返事はもう無かった。彼と一緒が特に多かったリュウは、歯をくいしばり、怒り任せに操縦機をガンッと叩いた。

「くっそおぉ!!」
「リュウ……」

 隣のマシンから、マリオとピカチュウは悲しい目でリュウを見ていた。
 一方のC・ファルコンは、一端後ろを向き、爆発に寄り燃え上がる炎と巨大な黒い煙を見る。無言で見つめた後、顔を前に戻した。

「リュウ、悲しい気持ちは分かるが、今はやるべき事がある」
「ジャックの気持ちを無駄にするな。俺達で必ず、ブラックシャドーを討つんだっ」

 フォックスとジェームズは厳しい目をしてリュウに言う。リュウはうつ向いていたが、顔を上げると前を向いて頷いた。

「ん?」

 スチュワートは、前方を分析したモニターが急に現れたのが気になり、それを見た。

「気を付けろ。この先はナローゾーンだ」
「ナロー……つまり狭くなるって事かっ」

 フォックスは名前の意味を理解すると、冷や汗を一粒流す。

「しかもナローゾーンはマシン一台分しか横幅が無いぞ」

 ジェームズは少し焦った口で言った。

「!」

 リュウは何かを感じた。あの方角から来る殺気は正か……。

「俺が前へ行く」
「リュウ!」

 C・ファルコンが呼んでも聞かず、リュウは皆の先頭までマシンのスピードを上げた。

「……俺が次に行こう」

 C・ファルコンはある事を考えた後、今度は自分が彼の後ろへ来た。

「では次に私が行こう」

 次にスチュワートが移動した。

「お前達、目立ちたがりやだな」

 ジェームズはフッと笑い、最後に自分のマシンを一番後ろへ並ばせた。
 フォックスはジェームズを見た後、顔を前に向けた。ヘルメットについているモノクルで、ある事を分析する。すると意外なことに気付いてしまった。

(正か彼……!)

 フォックスがそう思った間に、軈て道幅が狭くなってゆき、マシンギリギリのとこまで狭くなった。この道は、マシンの違反スピード防止の為に造られたものだ。普通に走っていれば問題は無いが、横にぶつからない様、C・ファルコン達は慎重に走り抜く。彼等はプロのパイロットなので心配は要らないのだが、だからと言って万が一ぶつかれば大幅に減速してしまい、即座に爆弾にカウントが入る。ジャックのお陰でそれを理解出来たのだ。
 そろそろナローゾーンが終わるところだ。するとその時、リュウの白いマシン──ドラゴンバードが急にスピードを上げた。

「リュウ!」

 マリオは彼の行動に体を少し乗り出し、ピカチュウも目を丸くした。
 C・ファルコンはやはりと思い、ブーストをした。

「マリオ、ピカチュウ、しっかりつかまれ!」
「ファルコンっ? わ、分かったっ」
「うおおお!」

 リュウはスピードをぐんぐん上げ、ナローゾーンを越えようとする。所が、ナローゾーンの出口にはまたもや敵のマシンが待ち構えていた。
 しかし、リュウには先程の殺気で既に分かっていたのだ。それを理由に先頭に立ったのである。そう、C・ファルコン達を行かせる為に。

「おらあぁ!!」

 ドラゴンバードは敵のマシンへ思い切り体当たりをかました。予想外だと敵のマシンは呆気無く吹き飛ばされ、道を転がっていった。
 その直後、ブルーファルコンがドラゴンバードに突進した。

「うわ!?」

 リュウは驚いたが、良く見ると、ドラゴンバードが勝手に前へ進んでいる。後ろからの僅かな振動と共に。リュウはモニターを見ると、後ろにはC・ファルコンのマシンが直ぐ目の前にあるのが見えた。

「ファルコン!」
「リュウは相変わらず後先考えず突っ込むな」

 呆れた口調でC・ファルコンは言った。
 マシンは障害物に当たると減速する事が多々ある。C・ファルコンは、リュウがジャックと同じ真似をすると分かり、即座に彼を追ったのだ。

「俺はただ、ファルコン達がここで止まってはならないって……!」
「だからって自分を犠牲にするのは間違ってるよ、リュウ!!」
「ピカッ!」

 マリオとピカチュウは怒鳴った。

「ジャックの気持ちは無駄にしないって、ついさっき誓ったのに、言ってる側から無駄にするなよ!」
「マ、マリオ……」
「それに」

 ドラゴンバードの前に、アーウィンを改造したジェームズのマシン──リトルワイバーンが前に出た。リトルワイバーンはスピンをすると、前から走ってくる敵を難無く吹っ飛ばした。
 ジェームズはリュウに振り返り、口端を上げ、親指を立てた。

「リュウが心配しなくたって、十分プロをやっているパイロットもいるんだからさ」

 マリオは勇ましく微笑んだ。肩の上のピカチュウも笑顔で頭を縦に振った。彼等を見ていたC・ファルコンも微笑を浮かべ、リュウに頷いた。

「リュウ、自ら犠牲になるのは、仲間を悲しませるだけだ。例え人の為になることでもな。その事だけは、覚えておくことだ」
「……分かった。俺が悪かったよ」

 リュウは少しうつ向き呟くが、C・ファルコン達の話は、確りと脳内に刻んでいた。

「よっし! 何だかやる気が出てきたぜえ!」

 マリオは上を開けると顔を出した。フォックスもそれを真似て顔を出す。

「邪魔するギガ軍は、片っ端から吹っ飛ばす!」
「ピカ!」
「俺も手伝う!」

 マリオはファイアボール、ピカチュウは電撃、フォックスはブラスターを駆使し、前後ろのギガ軍のマシンを次々と破壊していった。

「電気鼠くん、私のマシンへ移りなさい」
「ピカッチュ!」

 ピカチュウはスチュワートのマシン──ゴールデンフォックスへ向かい、彼等のマシンを飛び移った。
 そして彼のマシンへ乗ると、ゴールデンフォックスはスピードを上げた。

「私のマシンはボディ性能はいまいちだが、ブースト性能だけはSクラスさ。私が前に出て、様子を見てくるとしよう」
「ああ、頼んだ」

 ジェームズは言った。スチュワートは彼に親指を立てると、ピカチュウを連れて前へ飛び出していった。

「だけど、爆弾は一体どうしたら」

 ブラスターを撃ち終えたフォックスは眉根を寄せた。

「このまま走ったって何にもならないしな。早く爆弾を外す方法を……」
「どう、中々味わえないスリルは?」

 道路の外から声がし、全員同じ方向を向いた。そこを飛んでいるのは、マリオ達のクローンだ。

「デーク!!」
「ガフィ……!」
「一生そうやって地獄のドライブを楽しんでる? それとも休みたい?」

 デークは怖い笑顔で、片手からファイアボールを出す。どうやら、ザコ敵達が倒されたから、自分達でケリをつけるつもりらしい。マリオもファイアボールを備え、睨み返す。

「……」

 ジェームズは彼等のクローンを見た後、C・ファルコンを見た。C・ファルコンも視線を感じ、彼を見る。

「キャプテン・ファルコン、やっぱり……」
「ああ、そうとなると……」
(不味い!)

 二人の考えは一致し、同時に不味い事になったと冷や汗を流した。即座に誰かと通信を繋げようとするが、相手からの返事は無く、C・ファルコンはジェームズに首を横に振った。更に危険な事態になったに違いない。

「ファルコン?」
「ジェームズ?」

 彼等の声が聞こえたマリオとフォックスは相手を見た。

「マリオ、リュウ、行くぞっ」
「え? ち、ちょ……わっと!」

 マリオが説明を聞こうとしたが、C・ファルコンは無言で彼の腕を引き、席に無理矢理座らせた。

「ジェームズ、一体どうし……」
「話は後だ。急ぐぞ! フォックスも席に戻れっ」
「! わ、分かったっ」

 フォックスは疑問を抱きながらも椅子へついた。

「リュウ!」
「ああ!」

 そして三台は、先を急ごうとスピードを上げた。

「逃がすか!」

 デークは彼等の後を追い、ファイアボールを連射した。ガフィとクルヴィも、各々の技で応戦する。
 C・ファルコン達がどんどんスピードを上げてゆくと、デーク達の技は次第に追い付かなくなる。

「チッ! 何てスピードだ」

 ガフィは舌打ちし、ブラスターをしまった。クルヴィも悔しい顔を作りながら電気を頬袋から流していたが、彼も諦め、電気を止めた。

「どうやら、彼等も気付いたみたいだな」

 デークは呟いた。

「ピカッ?」
「どういう事だ、デーク?」

 彼等は理解不能で、デークを見る。デークはガフィの方を見、鼻で軽く笑った。

「まあ、別に大した事じゃないけどね。ただ……」
 ──『奴』だけ生かしておくと、一寸ヤバいかも知れないな。

 音速の如く駆け、消えてゆくC・ファルコン達のマシンを、デーク達は静かに見送った。

「ファルコン、急ぐ気持ちは分かる。けど……」

 マリオは焦った。

「急いだって、マシンは止められないんだよっ?」
「……」

 だがC・ファルコンは聞く耳を持たない。フォックスがジェームズに同じ事を言っても、彼もC・ファルコンと同じくだった。
 そして走っていると、立ち入り禁止と書かれた、黄色に光る標識が道に現れた。

「!!」

 マリオやC・ファルコン達が驚きながらもマシン達はその標識を突き破ってしまった。すると即座に立ち入り禁止を理解した訳で。
 道が切り放されていた。

「な、何とおおぉ!?」

 マリオ達が慌てていても、マシン達は聞かずに飛び出し空を走る。
 そして奇遇なのかどうか分からないが、工事中に使われているであろう、クレーンの先の巨大金具が目の前に現れた。それが爆弾に当たると、カァン! と見事な音を出してはマシンから離れた。そしてマシン達は向こう側の道に、若干バウンドを繰り返しつつも無事着地し、道と道の間で解除された爆弾達は海へ落ち、爆発したのである。
 マリオ達やパイロット達は走りながら後ろを丸い目で見、軈て脱力しながら長い息を吐いたのである。

「とりあえず、爆弾は解決したか」

 ジェームズは大量の汗を流しながら溜め息をついた。

「だが、安心するのはまだ早い」

 気持ちを切り換えたC・ファルコンは言った。

「そうだな。急がなければ」
「……」

 マリオとフォックスは彼等を見た後、マシンから顔を見合わせた。




 そして走っていると、発電所が見えてきたが、その前に、燃え上がる炎が見えてきた。

「!!」

 その光景に全員見開いた。C・ファルコン達は急いでマシンを止め、全員降りる。

「ピカチュウッ!!」

 マリオはピカチュウの姿が目に映り、酷く驚いた。ボロボロに傷付いた状態で倒れているからである。マリオは彼の側で慌てて膝をつき、ピカチュウを強く抱き締めた。フォックスも、彼等の側で膝をついた。
 ピカチュウは彼等に任せ、C・ファルコン達は燃え盛る炎を見つめた。

「くそ! あの時、先に行かせなかったら……っ!」

 ジェームズは悔やむあまり、空中で拳を思い切り振った。

「……」

 C・ファルコンは炎を見つめ、そこへ向かって歩を進めた。

「気付くのが遅かったんだ。正かこんな事態になるなんて……っ!」

 リュウは言った。

「ジェームズ、リュウ、どう言う事か説明してくれ。そろそろ話してくれても良いんじゃないのか?」

 フォックスは立ち上がると彼等に詰め寄る。
 マリオは未だにピカチュウを抱き締めながら座り込んでいたが、フォックスの言葉が耳に入ると、顔をゆっくりと上げた。

「ジェームズ、リュウ」
「ファルコン」

 そして、炎の様子を見てからC・ファルコンが戻ってきた。

「スチュワートの遺体は無かった。もしかすると奴らは……」
「! そうか。今すぐ向かいたいとこだが……」
「分かっている」

 さっきからこちらを見ているフォックスをC・ファルコンは見る。そしてジェームズ、リュウと顔を見合わせ、暫く無言だった。
 フォックスは変わらず彼等を見つめる。恐らく彼等が話してくれるまで、彼はずっとこのままでいるつもりだ。それはマリオも同じに違いない。ピカチュウを抱き締めながら立ち上がり、フォックスの隣に立った。
 ジェームズは観念したか、C・ファルコンに頷いた。C・ファルコンはリュウも見るが、彼も同意だった。そしてC・ファルコンは彼等に振り向き、口を開いた。

「実はな……」
「あ! こんなとこにいたぁ!」

 緊迫した空気が一気に抜け落ちる、軽々とした高い声が遠くから聞こえてきた。
 マリオ達が驚いてそちらを見ると、遠くからスマブラのメンバー達がこちらへ走ってきた。その中で先程聞いた声の正体はカービィである。
 そしてワープスターを彼等の前で止め、一回のジャンプでフォックスに飛び付いた。

「おっと! カービィ」
「やっと会えたぁ! うれしー!」

 嬉しそうに服に頬を擦り寄せるカービィを見て、フォックスの表情は驚きから微笑みに変わり、軽く息を吐いてはカービィの頭を撫でた。

「! 隊長!?」
「皆、ここにいたのか」

 後に駆け付けたネスとスネーク。  そしてネスは、マリオとピカチュウに驚き直ぐ様駆け寄った。

「ネスにスネーク! どうしてここが分かったんだ?」
「隊長達がピンチになってるのを感じたからだよ」
「ミュートシティのビルのモニターで発電所に関するニュースを見ていた時に、偶々テレポートして来たネスと会った。
 場所は分かったものの、ネスは行ったことのない場所へのテレポートは無理だったから、俺がマシンを借りて来た」
「え、誰に借りたんだ?」

 マリオが何と無しにスネークに問うと、スネークは一端溜め息を吐いた。
 スネークが借りたと言っていたマシンは、ピコが依頼で殺したターゲットの、所謂遺品なのである。

「詮索は止して貰おう。大人の事情って奴だ」
「ああ、そう……あ、そうだ。ネス、ライフアップをお願い出来るか?」

 マリオはネスに振り向いた。

「うん。さっきPSI使い過ぎちゃったから、一番弱い力のしか無いけど」

 そう言いながら、ネスはピカチュウの体に手をそえ、手から温かな光を放った。少し弱めだが、ピカチュウの傷は半分程癒えた。

「何やら爆発音がしたと思えば、事故ったのか?」

 スネークは、炎を見ていた。

「しかし、パイロットの遺体が無かった。いたのは、重傷を負ったピカチュウだけだ」

 と、C・ファルコンが言った。スネークは彼を見た後、再び炎へ目線を戻す。

「じゃあ、あの中身は蛻の空と言う事か」

 そして次に到着したのは、獣リンクと、彼の背中に乗ったファルコだ。ファルコが彼から降りると、獣リンクは人間に戻る。

「マリオ、フォックス、無事だったか!」
「ファルコンさん、お久しぶりです」
「ああ」

 次にマシンに乗ったマーシス、そしてカービィの後を追う様にメタナイトが現れた。

「一体何があったのだ?」

 メタナイトは炎からC・ファルコンへ顔を向けた。

「メタナイト、それは今話す」
「そなたもスマブラのメンバーなのか」

 マーシスはC・ファルコンに近付く。

「キャプテン・ファルコンと呼ばれている」
「私はマーシス・シンサーだ。以後宜しく頼む」

 二人は手を握り合った。
 最後に登場したのは、二台のマシン。そこからプリンとピチュー、そしてフェニックスとキュースリーが降りてきた。

「ファルコしゃん! 怪我とかしなかったでしゅかっ!?」

 ギガ軍が現れてから、プリンはずっと彼のことばかり心配していた。ファルコは鼻で軽く笑って見せる。

「心配すんな。ギガ軍相手に死ぬわきゃねぇよ」
「良かったでしゅ……」

 プリンはホッと息をついた。

「ピチュ!」

 ピチューはピカチュウの姿に驚き、ネスと同じく慌てて駆け寄った。

「ピチュー、心配要らないよ。今、傷を何とか癒してるから」

 PSIを使いながら、ネスはピチューに微笑んだ。一先ず安心したピチューだが、潤んだ目で、ネスに希望の眼差しを向けていた。

「これは……正か未来を乱す罪人の仕業か?」
「ボクモソウ思イマス」

 燃え盛る炎を見ながらフェニックス達は話す。

「皆揃ったか」

 マリオは、全員無事集まったことに安心したいとこだが、不安はまだ残っている。C・ファルコン達が何かを隠していることだ。いや、隠しているのかは分からないが、さっきの問いに対する反応は、何か普通では無かったのだ。

「ファルコン、それじゃあ……」
「ああ、今から話そう」

 C・ファルコンは他の二人と共に、ギガ軍とのこれまでの経緯を話した。マリオ達以外初めて聞く者ばかりだからであり、パイロットの紹介も交えて話す。

「そして、オレ達が急いで駆け付けた時は、彼──スチュワートの姿は無かった」
「遺体が無かったと言うことは、何者かに連れ去られた可能性もあるな」

 腕を組むスネークは呟く。

「だとするなら、彼を拐ったのは、恐らくブラックシャドーだ」

 と、ジェームズは言った。

「黒い影──悪党にお似合いのお名前だな」

 ファルコは肩をすくめた。

「奴はこの世界を乗っ取ろうと企むデスボーンの配下だ。デスボーンの命令を受けたことも考えられる」
「一寸待て」

 彼等の話を遮ったのはフォックスだ。多少苛付いた顔付きでC・ファルコン達を睨んでいる。それが何を意味するのかは、C・ファルコン達は既に承知していた。

「もしかしてファルコン達、話を誤魔化そうとしてないか?」
「……」
「ドクターが拐われたのは何かしら理由がある筈だ。それでお前達は焦っていたんだろ。どうしてそれについて話そうとしない」
「ファルコン……」

 マリオはフォックスに言われて気付いた。やっぱりC・ファルコン達は何かを隠している。それは、ドクターを庇う為なのだろうか。

「……仕方が無い。今度こそちゃんと話そう」

 意を決したC・ファルコンは顔を確りと上げた。ジェームズとリュウはC・ファルコンを見守る。

「クローンがあるよな。ギガの作った、オレ達のクローンだ」
「? ああ」

 いきなりその話に移り、マリオ達は少し戸惑う。それでもC・ファルコンは遠慮を捨てて話した。

「実はそのクローンを最初に作った人物が……ドクタースチュワートなんだ」
「……え?」

 マリオ達の時が一秒止まった後、こう叫ぶしか無かった。

「何だってえええぇぇ!?」










 ──to be continued──